一般皮膚科診療

入院・手術が必要な皮膚疾患以外、ほとんどの皮膚疾患の診療を行っております。

●診療項目(項目をクリックすると詳細説明に移ります)

脱毛症(円形脱毛症・その他の脱毛症)

円形脱毛症

円形脱毛症はその名前のとおり、髪の毛が円形に抜けてしまう病気です。
抜け毛の症状で皮膚科を受診される脱毛症の中でもっとも多いのが円形脱毛症です。
統計学上では100人に1~2人かかる、比較的ありふれた病気です。

○原因は?

円形脱毛症は自己免疫反応により発症すると考えられています。
自己免疫反応とは、もともと細菌やウイルスなどの外敵と戦うリンパ球が、何らかの原因で自分の毛根を攻撃してしまう反応です。
なぜこのような反応がおきてしまうのか、詳しい理由はまだ分かっていません。

○円形脱毛症にはいくつかのタイプに分けられます。

①通常型(全体の75%)   脱毛斑が一個のみの単発型と数個ある多発型があります。
②全頭型    頭髪のほとんどがぬけてしまうもの。
③汎発型(全体の10%)   頭髪以外に他の体毛も脱毛するもの
④蛇行型   後頭部や側頭部の生え際に沿って帯状ににぬけてしまうもの。

○治療は?

日本皮膚科学会による診療ガイドラインに沿って治療をしています。
当院でステロイドパルス療法(入院が必要)、ステロイド内服をのぞくすべての治療を行っております。患者さんの年齢や、脱毛面積によって治療方法が異なります。

かつらを必要とする全頭型・汎発型の脱毛症は「見た目の難病」です。
命にはかかわらないのですが、患者さんはかなりの精神的ショック、ダメージを受けてしまいます。心すこやかに日常を送っていただけますような診療を心がけております。

男性型脱毛症(AGA)

日本国内で男性型脱毛症を気にしている男性は800万人以上にのぼるとされています。
現在、AGAに対して様々な治療、市販薬、民間療法などがおこなわれていますが、科学的根拠に乏しいものも多く、2010年に日本皮膚科学会が男性型脱毛診療ガイドラインが作成されました。

○原因は?

AGAの発症に深く関係しているのは遺伝的体質と男性ホルモンです。

○治療は?

男性の場合、軽症では育毛剤の使用、中等症・重症では5%ミノキシジル(リアップ)の外用、またはフィナステリド(プロペシア)内服、両者の併用が薦められています。
(まもなく新しい内服薬も登場します!2015年12月現在)

女性の場合、軽症では育毛剤、中等症・重症では1%ミノキシジル(リアップリジェンヌ)が薦められています。当院では2%のミノキシジルも取り扱っております。

その他の脱毛症

数か月前から急に抜け毛が増えてきて…
とおっしゃって受診される患者さんを調べてみると、様々な原因が見つかることがあります。
①鉄欠乏性貧血……貧血の治療でヘモグロビン値が改善すると頭髪も回復します。
②薬剤性脱毛……抗がん剤で髪の毛が抜けるのは有名ですが、血圧の薬や胃薬など様々な薬によって生じることがあります。原因薬剤の中止によって、3、4か月~半年程度で頭髪は回復します。
他にも甲状腺の病気や肝臓の病気によって脱毛が生じることがあります。

加齢によっても髪の毛は少なくなっていきますが、思わぬ原因が潜んでいることもあります。一人で悩まずに、ご相談ください。

冬のかゆみ ~皮脂欠乏性湿疹~

毎年、暖房や電気毛布を使う季節になると、すねや腰回りがかさかさしてかゆくなりませんか?また、夜に布団に入ると、かさかさしたところがかゆくなって、掻き始めるとやめられなくなり、なかなか寝付けないなんてことはありませんか?
これは皮膚の乾燥によるもので、秋から春先にかけて多くなります。

皮膚が白く粉をふいたようになって皮がむけ、かゆくなります。ひどくなると炎症を起こして、赤いぶつぶつや亀裂ができることもあります。このような症状がすねやお腹の周り、肩やもも、腕などに現れます。

○原因は?

1つは空気の乾燥です。皮膚は体の最も外側で外界と接しているため、温度や湿度などの環境の影響を大きく受けます。
気密性の高い建物で暖房器具を使うと湿度が下がり、皮膚が外気から取り込む水分量も低下します。

もうひとつは皮膚の老化です。年齢とともに皮膚の水分を保つ成分が減少し、水分が蒸発して乾燥しやすくなります。乾燥した皮膚では、かゆみを感じる知覚神経が過敏になっていて毛布や衣服、髪の毛の毛先など、わずかな刺激でもかゆみを感じるようになります。かゆい部分をひっかくことによって、さらに悪化してしまいます。

体のあちこちがかゆくなると、内臓が悪いのではないかと心配する人もいることでしょう。しかし、この時期にだけ、かさかさとかゆみが出て、夏に症状が軽快するのであれば内臓の病気とは関係ない可能性が高いです。

○予防は?

毎年、冬になると体がかゆくなる人は早めの予防が大切です。

まず湿度を適切に保つこと。お部屋に湿度計を置いてみましょう。湿度が40%以下にならないようにするのが目安です。加湿器などを上手に利用してください。

入浴時とその後のケアも重要です。お湯の温度は高すぎないように38~40度にして、指先がふやけてくるころまでには湯船から上がりましょう。あまり長くつかっていると、皮膚の水分を保つ成分もお湯に溶けだしてしまいます。

体を優しく洗うことも大切です。手のひらを使い、せっけんやボディーソープの泡でなでるように洗います。ナイロンタオルやスポンジでこするのは禁物。乾布摩擦やあかすりもよくありません。

入浴後は皮膚が水分を吸収し、しっとりしています。この水分を逃さないために、すぐに保湿剤を塗りましょう。

皮膚にかさかさに湿疹を併発する人も多く見られます。市販の薬を塗ってもかゆみがおさまらなければ皮膚科を受診してみてください。

水虫~素人判断は悪化の恐れ~

「足の皮がむけている!もしかして水虫!?」
こう不安になったことはありませんか?
毎年ゴールデンウイークが終わり、暑くなってくる時期は水虫の患者さんが増える時期です。

○原因は?

白癬菌というかび(真菌)が足の裏や指の間に感染、繁殖して起こる皮膚病で、日本では4人に1人が水虫であるといわれるほどありふれた病気です。

○かゆいのでしょうか?

水虫というとかゆいというイメージがあるでしょうが(コマーシャルの影響でしょう)実際はかゆくないことの方が多いのです。また足の皮がむけているのは必ずしも水虫ではありません。症状がそっくりな皮膚病はいくつかあり、ちょっと見ただけでは専門医でも区別がつかないこともあります。

○診断は?

診断には顕微鏡で白癬菌の有無をチェックする検査が必要不可欠です。
自分で水虫であると思って受診した人の中で、実際にそうだった人は3分の2だそうです。残る3分の1は思いこみです。
実は水虫でないのに自己判断で市販の薬を塗ってかぶれたり、根拠のない民間療法を試して悪化し、皮膚科に駆け込む方も少なくありません。素人判断は禁物です。
「水虫かな」と思ったらきちんと診察を受け、検査してもらいましょう。

○治療は?

治療には主に塗り薬が使われます。薬を塗り始めるとかゆみがとまり、症状が良くなったように思います。ここで治ったと勘違いして多くの人が薬を塗るのをやめてしまします。しかし、この時点では菌はまだ生き残っていて、また増殖してきます。完全に治すためには最低3カ月は治療を続けましょう。

○水虫、どこからうつるのでしょう?

感染源として家庭内と、温泉など多くの人がはだしで利用する施設の2つが挙げられます。
患者さんの3人に一人は家族からうつされたと推測されます。また温泉施設の湿ったバスマットを調べると白癬菌が多数検出されます。
白癬菌はただ皮膚についただけでは感染しません。一日以内に洗い流すと落ちてしまいます。ただ靴下やストッキングをはいて通気の悪い状態でいると、白癬菌が侵入しやすくなります。足の形も重要で、足の指がくっついている人は水虫になりやすいといわれます。足の指でパーを作ってみてください。指がうまく広がらない人は要注意です。
靴を長時間履いている人、ゴルフ愛好者もなりやすいといわれます。

○予防のためには?

水虫で命を取られることはありませんが、できればなりたくない病気です。
予防のためには家庭ではバスマットやスリッパを共有しないこと、温泉施設などを利用したら足をよく洗って乾燥させることが大切です。

じんましん・焦らずに治療を継続

じんましんは子どもからお年寄りまで、男女を問わずよく見られる皮膚病です。かゆみとともに、皮膚の一部が虫刺されのように赤くなったり、みみず腫れになります。まぶたや唇だけが腫れることもあります。症状は数時間で治まるのが特徴で、夜激しく出ていたのに翌日、診察に訪れたときにはもう消えているということもあります。
症状が出たり消えたりする状態が数日でなくなることもあれば数カ月続いたり、中には10年以上繰り返すこともあります。急速に全身に広がって、呼吸困難などのショック症状を伴うこともあります。

○原因は?

発症に大きくかかわっているのが、皮膚の中のマスト細胞と呼ばれる細胞です。この細胞は、さまざまな刺激によってヒスタミンという物質を放出します。ヒスタミンが知覚神経や毛細血管に作用して症状が出るのです。

原因は食べ物やお薬のアレルギーの他に下着の圧迫、ひっかいたりこすったりする物理的な刺激、温度変化、発汗、日光、ストレス、細菌やウイルスの感染などがあります。いくつかの要素が重なって発症することもあり、まれですが、特定の食べ物を食べた後に運動すると誘発され、呼吸困難を伴う場合もあります。

原因を調べるために血液検査を希望する患者さんもいますが、検査をしても突き止めるのは難しく、特定の食べ物やお薬が疑われるときには同じものを摂取し、再びじんましんが現れるかどうかを確認する必要があります。特に、特別なきっかけがなく1か月以上続くケースでは、原因がわかることは少ないのが現状です。

また、症状が長期間続くと内臓が悪いのではないかと心配になる人も多いのですが、内臓の病気であることはまれです。

○治療は?

原因がはっきりすれば、原因物質や刺激を避けることが第一の治療となります。呼吸困難やショックを伴う重症の場合は注射や点滴治療が必要です。明らかな刺激や誘因がなく、症状を繰り返すときはヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン薬で症状をコントロールします。薬をのんで症状が出なくなれば、様子を見ながら薬の量を減らしたり、服用する間隔を空けていきます。

○いつ治るの?

治癒までの期間は個人差があります。予測は難しいのですが、多くは治療を続けると数カ月から数年の間に治ります。焦らず治療を続けましょう。
私も疲れたり、ストレスが加わると、よくじんましんが出ます。皮膚病の多くはストレスや疲労が悪化因子となります。心と体を休めることも大切なのです。

パッチテスト

かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)の原因をつきとめるためにパッチテストを行っております。

○こんなときにかぶれ(接触皮膚炎)を疑います

①過去にかぶれをおこしたことがある。
②同じ季節に同じような湿疹ができる
③環境やライフスタイルの変化の後に湿疹ができるようになった
④ステロイド軟膏を塗るといったん湿疹がよくなるが軟膏を塗るのをやめると再発する

特に、顔や首まわりに④の症状を繰り返すケースでは、シャンプーなどのヘアケア用品のパッチテスト陽性率が高く、含有成分では香料、防腐剤の陽性率が高い傾向があります。

かぶれの原因物質の使用を中止することで長年繰り返していた原因不明の湿疹がぴたりと治まります。

いぼ

“イボ”には2種類あります。

①尋常性疣贅

尋常性疣贅はウイルスによるイボです。放置すると大きくなり、周囲に感染して増数します。また、他人にも感染させてしまいます。

②脂漏性角化症

脂漏性角化症は、別名老人性イボで、加齢による良性腫瘍です。老人性といっても20代後半から出てきます。誰にでも多少は必ずできます。うつることはありません。

いずれのイボもまずは液体窒素で治療を行っております。

ほくろ

ほくろはほとんどの人にいくつか見られる、色素性母斑という良性の腫瘍です。
生まれつきのものと、生まれた後にできるものがあります。
メラノーマ(悪性黒色腫)や基底細胞癌などとの鑑別が大切ですので、盛り上がったほくろは基本的には手術をして、病理組織検査を行い、診断の確認を行っております。
2人の医師ともに初診当日に切除を行うことはありません。
はじめに診察を受けていただき、手術方法などの説明を受け、処置のご希望あれば後日切除となります。

○手術当日の流れ

局所麻酔の注射の前に、麻酔のクリームかテープで前処置を行っております。
(注射の痛みがいくらか軽減します)

局所麻酔の注射切除・縫縮テープ保護・入浴・洗顔方法の説明帰宅

手術例


術前

 
術後5ヶ月